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報道などで耳にするいろいろな用語を知りましょう。



人体は多くの細胞からできており、健康な細胞は分裂を繰り返しています。一度に大量の「放射線」が細胞にあたると、細胞が死んだり細胞分裂が遅れたりします。この「放射線」を出す能力をもった物質のことを「放射性物質」といいます。食品安全委員会が平成23年3月29日に公表した「放射性物質に関する緊急とりまとめ」では、これまでのチェルノブイリ原子力発電所などにおける災害の知見からも、福島第一原子力発電所の事故において緊急に検討すべき物質として、放射性ヨウ素(ヨウ素131)と放射性セシウム(セシウム134、137)をあげています。セシウム134の「物理的半減期」は2年、セシウム137は30年です。セシウムは、体内に残存する際、特定の臓器に蓄積する性質はありません。




放射性物質の量が半分になるまでの期間のことです。これを「物理学的半減期」と呼びます。セシウム137の物理的半減期はおよそ30年です。一方、体内に取り込まれた放射性物質は、一部血中に入り、呼気や汗、排せつにより体外に出されます。こうした過程により体内の放射性物質が半分に減少する期間を「生物学的半減期」と呼んでいます。セシウム137の生物学的半減期はおおよそ、1歳までは9日、9歳までは38日、30歳までは70日、50歳までは90日です。つまり、セシウム137が体内に取り込まれた場合、体内に残存する量は、50歳の場合、3ヶ月で半分に減ることになります。



放射線を被ばくする形態には「外部被ばく」と「内部被ばく」があります。「外部被ばく」とは、体の外にある放射性物質から放出された放射線を受けることです。これに対し、「内部被ばく」は、放射性物質を含む空気、水、食物などを摂取して、放射性物質が体内に取り込まれることによって起こります。体内に取り込まれる経路には、(1)飲食で口から(経口摂取)、(2)空気と一緒に(吸入摂取)、(3)皮膚から(経皮吸収)、(4)傷口から(創傷侵入)の4通りがあります。「外部被ばく」は、放射性物質から離れてしまえば、被ばく量が減ります(例えば、距離が2倍になれば被ばく量は1/4になります)。「内部被ばく」は放射性物質が体内にあるため、体外にその物質が排出されるまで被ばくが続きます。




ベクレル
(Bq)とは

放射能の強さを計る単位。1ベクレルは、1秒間に1個の原子核が崩壊して放射線を出す放射能の強さを言います。

シーベルト(Sv)とは
放射線を浴びたときの人体への影響度を示す単位。1ミリシーベルト(mSv)は、1シーベルト(Sv)の1/1,000。

ベクレルからシーベルトには以下の計算式で換算できます。

ICRP Database of Dose Coefficients: Workers and Members of the public, CD-ROM,1998を基に放射線医学総合研究所で編集
※ 実効線量係数とは、ベクレルからミリシーベルトに換算する係数。一般の成人は摂取後50年、子どもや乳幼児は摂取後70歳になるまでに受ける量を、摂取した年の1年間にすべて受けたと想定して計算。係数は、放射性物質の種類により異なる。


 


福島第一原子力発電所の事故を受けて、厚生労働省は食品の安全性を確保するため、食品中の放射性物質の暫定規制値を設定。暫定規制値に適合している食品については、健康への影響はないと一般的に評価されていますが、より一層、食品の安全と安心を確保するため、以下のとおり放射性セシウムの新たな基準値の設定し、平成24年4月より適用することとしました。ただし、市場の混乱を防ぐため、準備期間が必要な食品(米、牛肉、大豆)については一定の範囲で経過措置を設定することとしています。

*加工食品に対する基準値適用条件
@乾しいたけ、乾燥わかめなど原材料を乾燥させ、水戻しを行い食べる食品
・原材料の状態と水戻しを行った状態で「一般食品」の基準値を適用します。
A茶やこめ油など原料から抽出して飲む、または、使用する食品
・茶は製造加工後、飲む状態で「飲料水」の基準値を適用します。
・米ぬかなどを原料とする油は「一般食品」の基準値を適用します。




厚生労働省は、食品の国際規格を作成しているコーデックス委員会の指標を踏まえ、食品からの被曝線量を1年間で1mSvを超えないようにすると設定しました。 この上で飲料水については、世界保健機構(WHO)の基準に従い、基準値を10Bq/kgと設定。食品からの被曝線量の限度から飲料水の線量を差引いた0.9mSvを他の食品からの被曝線量の限度としました。その後、1日あたりの食品の平均摂取量を踏まえ、年齢別、男女別(妊婦含む)に10グループで計算し、 どの年齢にも考慮された基準値とするため、すべてのグループにおける限度値のうち、最も厳しい値(限度値120Bq/kg:13〜18歳男)を基準値として決定しました。

「乳児用食品」および「牛乳」については、子どもへの配慮の観点より、流通する食品のすべてが万が一汚染されていたとしても影響のない値として一般食品の半分の50Bq/kgを基準値としました。



厚生労働省は、仮に基準値上限の食品を1年間食べ続けた場合の被曝量を最大で0.94mSvと推計しています。もっとも、基準値上限の食品を食べ続ける状況は考えにくく、実際の被曝線量はもっと小さいことが想定されています。実際、厚生労働省が、平成23年9月及び11月に東京・宮城・福島の1都2県で実際に食品を購入して放射性物質を測定し、平均的な食生活を行った場合の年間被曝量を計算した結果、セシウムによる被曝線量は、もともと食品に含まれる自然放射性物質カリウムに比べても影響が小さいことが分かりました。


暫定規制値は、食品の放射能濃度が半減期に従って減っていくことを前提に、このレベルの汚染を受けた食品を飲食し続けても健康に影響がないものとして設定されています。暫定規制値は、相当の安全を見込んで設定してあり、一時的に飲食していたとしても健康への影響は心配ありません。

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