油菜心は、アブラナ科の一年草で、中国・ヨーロッパの原産です。ハクサイやカブの仲間で、中国では古くから栽培されていました。
種子からナタネ油を採ることから油菜心と呼ばれています。
油菜心は、菜の花に似た黄色い花をつけ、葉は緑色で細長い楕円形をしています。一年中季節に関係なくとう立ちするのが特徴で、花蕾・茎・葉を一緒に食べます。
暑さに強い作物なので夏でもよく育ち、冬でも簡単な霜よけ程度で栽培することができます。花蕾ができる日数は、季節によって異なりますが、30日〜70日程度です。
油菜心には、カルシウム、ビタミンA、ビタミンCが多く含まれています。ビタミンAは油と一緒に摂ると吸収がよくなり、ビタミンCは水に溶けやすいため、ゆで汁に油を加えて、短時間で調理すると、栄養素を損なうこともなく、吸収がよくなるという利点があります。
JA遠州中央では、花蕾の不安定な出方を少しでも解消するために、気温の安定したビニールハウスで栽培しています。出荷には、花蕾が出ていることが条件になっているため、どうしても偏った不安定な出荷になりがちです。
今の季節、1日の平均出荷量は100ケース程度ですが、日々の出荷量は50〜200ケースとムラが出てしまい、農家が栽培する上での悩みになっています。春になるとこの傾向がもっと顕著に表れてきます。1年を通じて品切れすることはありませんが、1日10ケースになったり、気候の関係で翌日は100ケースの出荷になったりすることもあります。農家では、できるだけ安定した出荷ができるようにがんばっています。
この他に夏場の水管理に苦心しています。油菜心は夏場に非常に多くの水が必要なため、それに追いつくように水掛けをしなければなりません。ムラなく散水するには手でかけるのが一番ですが、暑い時期に長時間ハウスに入って行う作業なので、大変な重労働になります。
地球温暖化の影響でしょうか、油菜心の花蕾の出現旺盛な時期が長くなっています。油菜心の花蕾の出現は、元来、春に咲く花と同じで3月下旬〜4月下旬ですが、最近では、6月まで続くこともあり、計画出荷が狂ってくる年もあります。
花が咲いているものは萼(がく)が堅くなっているため、蕾のものを選びましょう。茎は真っ直ぐに伸びて艶があり、葉にはしぼんだ部分や枯れた部分がないものが新鮮な証拠です。
油菜心は、菜の花と同じように、花蕾・茎・葉を一緒に食べ、春を感じることのできる野菜です。
菜の花の苦味が気になる方には、油菜心をお勧めします。油菜心は癖がなく食べ易い野菜です。しかも、一年中生産・出荷しているので春以外の季節でも楽しむことができます。
ゆでることによって、蕾にほんの少しある苦味などがなくなります。
蕾、茎、葉を切り分けてゆでます。茎の下の堅い部分は薄皮を剥いてからゆでると食べやすくなります。
熱湯に塩とサラダ油を入れてゆでると、短時間で色鮮やかにゆでることができます。蕾→茎→葉の順番に、時間をずらして熱湯に入れると同じタイミングで食べ頃にゆであがります。
おひたしや和え物にする場合は、ゆであがった油菜心を冷水で冷やし、水を切ってから、食べやすい大きさに切ります。しょうゆと、カキ油やごま油などを混ぜて、合わせ調味料を作っておき、食べる直前に油菜心と和えます。
油菜心の葉は、熱を加えると更に色鮮やかな緑になります。
葉以外の蕾と茎はあらかじめゆでておき、よく熱した鍋にカキ油やごま油などの油、塩、ゆで汁、ニンニク・ショウガなどの薬味、その他お好みの調味料と、油菜心の蕾・茎・葉を入れて、手際よく短時間で炒めます。